不動産投資による節税対策
不動産投資におけるメリット
不動産投資には節税以外にも多くのメリットがあります。そこで、不動産投資を行う前に、どんなメリットがあるのかについて一度確認しておきましょう。
所得税や住民税を軽減することができる
個人で不動産を所有している場合、不動産によって発生した損失を給与所得などから差し引くことができるのです。そうすることで、税制上において収入が低く計算され、同じ収入であっても所得税や住民税を軽減することができます。このように、ある所得において生じた赤字について他の所得金額から控除することを損益通算と言います。
例えば、会社からの給料が400万円あったとしても、不動産によって100万円の赤字が発生した場合、所得税の支払い対象となる金額は300万円となります。それによって、余分に支払っていることとなる100万円の部分についての税金が戻ってくるのです。
ただし、節税とはいっても支払った金額以上にお金が戻ってくるわけではないことに留意しておいてください。例えば、支払った所得税が50万円であれば、戻ってくるお金は最大でも50万円までとなります。
相続税を軽減することができる
相続税を計算する時、現金は額面の金額がそのまま相続税を算定する際の基準となります。ところが、不動産においては通常、時価よりも低い評価額が相続税を算定する際の基準となります。そのため、相続税が現金の状態に比べて安くなります。条件が揃うと、相続税算定の基礎となる評価額を3分の1から4分の1程度にまで抑えることも可能になります。
不労所得を得られるようになる
まさにこれこそが不動産投資を行う場合における最大のメリットではないでしょうか。不動産投資を行うことで、自身が働くことなく収入を得ることができます。そのため、怪我や病気などにより万が一働くことができなくなってしまっても安心して生活することができます。
仮に病気や怪我などはなくとも、収入口が増えることにより、生活にゆとりを持つことが可能となります。
必要な手間が少ない
先程から何度か繰り返していますが、不動産投資にはほとんど手間がかかりません。通常の投資に比べてその差は歴然です。例えば、株式の投資であれば利益を上げるため常にニュースや経済の動向に目を光らせつつ、業界や銘柄について学び続けなければなりません。それだけでなく、いつ株の暴落が起こるのかわからないため、いつも気が休まりません。
その反面、不動産投資であればそのような心配も目を光らせておく必要もないのです。入居者の募集や管理などの手間はあるものの、それらが面倒だと感じるようであれば管理会社に委託することもできるため、やり方次第では手間を全て排除することもできます。
インフレへの備えとなる
不動産の価値や賃料は物価の動きと連動しています。そのため、大規模なインフレが起きてしまった場合においても、資産価値が目減りすることがありません。例えば、インフレの発生によって必要な生活費がこれまでの1、5倍にまで上昇してしまったと仮定します。これはある意味ではお金の価値が下がってしまったとも同視することができます。
一方、不動産であれば、インフレの発生に合わせてその価値や賃料が上昇するため、お金のように価値が下がってしまう心配はありません。